インプラント治療の実績がある歯科医院は、どのくらいあるのでしょうか?なにぶん、日本に登場して30年程度しか経過していない訳ですので、老舗という考え方は合わないのかもしれません。しかし老舗になることを目指して頑張っている歯科医院は存在します。
インプラント治療を行う歯医者の条件
老舗になる為に基本は「高品質」「後継者」の2点が重要です。インプラント治療を始めた先見性のある歯科医師が、30年前に30歳でインプラント治療を開始したとしても現在は60歳です。60歳の歯科医師でもインプラント手術を行うことは不可能ではありませんが、外科医としての旬の時期は30歳~45歳迄といわれています。行われたインプラント治療は長期の管理が必要となります。60歳の歯科医師はインプラントを埋める手術を行うことはできるかもしれませんが、30年後の修理や管理を行うことは不可能です。
実績のある歯医者を探す手段
という訳で、インプラント治療の実績があり評価されている先生を探し出す手段としては、現在はインプラントメーカーの講師などをして活躍していることがしばしばありますので、インプラントメーカーのホームページからセミナー案内で探し出すことができます。また、日本口腔インプラント学会のホームページから専門医を探し出すことも可能です。しかし、その先生本人にいくら実力があって評価を受けていても30年後に、その先生が自分が行なった治療の管理や修理は出来ないのです。そのような訳で、後継者がいない歯科医院でインプラント治療を行うことは、いくら過去に実績があっても、後から困ることになります。
現在、大学病院のインプラント科では、自分のインプラント治療を行なった歯科医院が倒産や移転などで存在しなくなったり、歯科医師が高齢でリタイアして、なんともならなくなって流れてくる患者さんが大勢います。
しかし、患者さんに使用されているインプラントが何処のメーカーの製品かも分からず、仮に分かったとしても大学が使用していないインプラントの場合は対処が出来ない場合も少なくありません。インプラントからアバットメントを取り外すドライバーの規格が一般的では無かったりするからです。例えば某韓国製のインプラントメーカーのドライバーサイズは欧米の規格より一回り小さいものが採用されています。その為に通常のインプラントよりネジ穴がナメられやすいという欠点が指摘されています。つまり、パーツの着脱が出来なくなる可能性が高いのです。