可能であれば入れ歯ではなくインプラント治療をしたい。だけれども治療費が高額なので・・・・と思われる方も多いかと思います。もちろん治療費は安い方がありがたいというのは事実ですが、安い治療にはそれなりの理由があります。一般的に価格と品質は比例します。低価格や価格破壊を前面に押し出した商店や商品に、高品質を期待できないことは一般的です。洋服や機械など商品であれば壊れたら捨ててまた新しいものを買えばいい。シーズンが終われば新しいものに買い替えればいいというものもあります。しかし、インプラントはあなたの身体の中に埋め込むものです。ダメになったら外してやり変えればいいというものではありません。

安価なインプラント、安価な歯科技工物を使用している

例えば韓国製のインプラントは、世界一流のプレミアムインプラントと比較して4分の1程度の価格で販売されています。また、技工物を技工料金の安い海外へ発注している場合がしばしばあります。技工物は、本来は歯科医師と詳細を話し合いながら作られるべき物ですが、毎回製作者が異なる、何処の誰が作ったのか分からない製品が納品されてしまうTと技工物の製品精度は安定しません。

中間アバットメントやネジ止め補綴方法などの高価な補綴手段をしない

現在は、多数歯に渡る欠損の場合はマルチユニットアバットメントなどの中間アバットメントを介した取り外し可能な補綴方法を選択することが、メンテナンス、修理、などの点で推奨されています。しかし、安価な治療費を設定している歯科医院では、これらの取り外し可能な補綴方法を選択できないことがほとんどです。その場合、補綴物はセメントで装着されますが、その場合、80%はセメントの取り残しが起こり、それがインプラント周囲炎の原因となっていることが問題視されています。

医療安全に対するコストの削減

医療安全には非常にコストがかかります。しかし患者さん側にとっては目には見えない評価しづらい点であります。治療費が安い歯科医院は、安全に対するコストを極限まで抑えていることが一般的です。歯科医師が一人しかいなかったり、鎮静麻酔を行う歯科麻酔科の医師がいなかったり、歯科衛生士がいなかったり、安全で快適なインプラント治療に必要な麻酔医による静脈内鎮静、CT撮影、インプラントシミュレーション、コンピュータガイドサージェリーなどを行なっていない医院である可能性があります。しかしこれらは患者さん側には見えません。

安い価格を表示し、実際には追加費用で高価な治療費用が必要になる

再診料などの治療毎にかかる費用や、安全で快適なインプラント治療に必要な麻酔医による静脈内鎮静、CT撮影、インプラントシミュレーション、コンピュータガイドサージェリー、投薬料金などを別料金として設定している場合や、仮歯や白い歯などにオプション料金を設定していることは珍しくありません。また、消費税を外税表示するなど、広告表示されている見かけ上の治療費は安い価格で、実際には必要な内容がオプション設定となっていて、最終的には高額な治療費になってしまうことも珍しくありません。

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