香川県高松市のインプラント治療ができる歯医者をお探しなら、吉本歯科医院へ。骨が薄い方、骨がないと言われた方のインプラント
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    の結合「オッセオインテグレーション」とは
    インプラントと骨の結合「オッセオインテグレーション」とは
    歯科のインプラントは人工歯根のことですが、このインプラントは骨の中に埋め込まれたあと、骨と結合して一体化し、インプラントに加わった力が骨に直接伝えられるようになります。この現象を「オッセオインテグレーション」と呼びますが、このオッセオインテグレーションが起こることにより、インプラントが抜け落ちてしまうことなく、しっかりと「噛む」ということができるようになります。今回はインプラントのオッセオインテグレーションとはどのようなものか、詳しく見ていきたいと思います。

    インプラントはなぜ骨と結合するのか
    インプラントはなぜ骨と結合するのか
    インプラントはそもそも人工の歯根であり、体にとっては異物です。通常、自分以外の異物が入ってくると、体の免疫システムが働き、異物を排除しようとする拒絶反応が起きるものです。しかし、インプラントをあごの骨に埋め込んでもそのような反応は起きず、体と一体化し、細菌感染などが起きない限り、ずっと自分の歯のように使うことができます。

    インプラントをあごの骨に埋め込んでも拒絶反応が起きない理由は、その原材料となっているチタンという金属に秘密があります。チタンはその表面を覆っている酸素分子を通してあごの骨と強力に結合し、あたかも骨の一部のような感じで取り込まれ、安定した状態を保つことができるという、他の金属にはない特徴を持っています。

    インプラントの原材料、チタンとはどんな金属?
    チタンは生体親和性(生体に異物として認識されない)が高いことで知られており、歯科インプラント以外の医科の現場でも幅広く使われています。例えば骨を折った時に補強するためのチタンボルトなどがその例です。また、金属アレルギーを起こさないようなチタン製のピアスも流通しています。チタンには次のような特徴があります。

    1.生体親和性が高い
    チタンが他の金属と大きく違うのは、その生体親和性にあります。体の中に埋め込んでも異物とみなされず、銀歯などで起こりうるような金属アレルギーなどを起こすことがありません。

    2.骨と結合する
    チタンはその表面を覆っている酸素の膜を通して、骨と強力にくっつき、一体化します。

    3.錆びたり劣化しない
    チタンは化学的に安定しており、劣化しにくいという特徴を持っています。レベルとしては、プラチナや金のような貴金属と同程度の耐食性を持っているとされています。具体的には、酸や塩分に対する耐食性に優れ、塩素系のガスにも反応しません

    4.軽量であるが、強度に優れる
    チタンは鉄などに比べると非常に軽量です。アルミニウムに比べると60%ほど重いですが、その強度は2倍にものぼり、噛み合わせの強い力にも十分耐えうる強度を備えています。

    インプラントと骨が結合するまでどのくらい期間がかかる?
    インプラントと骨が結合するまでどのくらい期間がかかる?
    インプラントと骨が結合する「オッセオインテグレーション」が起こるまで、どのくらいの期間がかかるのでしょうか。インプラントが他の歯を補う治療法と比べて治療期間がかかる理由として、このオッセオインテグレーションがすぐには完了しない、ということが挙げられます。インプラントは、骨の中に埋め込んでもさすがにすぐには骨と結合しません。インプラントが骨と結合するためにはそれなりの日数が必要になるのです

    通常、インプラントを埋め込んでだいたい3〜4週間後くらいにインプラントが安定してくると言われています。ですがそれでもまだ十分とは言えず、ものを噛んで耐えられるくらいしっかりとくっつくまでには一般的には3ヶ月くらいはかかります。骨の密度が低い上の顎の骨の場合だと、6ヶ月くらいが目安となります。

    しかし、現在では、オッセオインテグレーションをより早く起こすようなインプラントの表面性状の研究が盛んに行われています。チタンの表面を微小に粗くしたほうが骨との結合が良くなることがわかっており、そのようなインプラントシステムを使うと、オッセオインテグレーションまでの期間を短くすることも可能になってきています。

    オッセオインテグレーションは、1952年にスウェーデンのブローネマルク博士によって偶然発見され、1965年に世界で初めて純チタンによるインプラントが患者さんに埋め込まれました。それ以来、オッセオインテグレーションの技術は改良に改良を重ねられ、現在の、より結合力の高いインプラントシステムの場合、95%以上の症例で十分なオッセオインテグレーションが得られるという良好な経過を示しています。

    オッセオインテグレーションが起こるまではどのように過ごす?
    健全なオッセオインテグレーションのためには、インプラントを埋めた部分になるべく物理的な力がかからないように注意をしなければなりません。見た目に影響が出る場所であれば仮歯を入れることもできますが、通常はあくまでも見た目を解決する目的ですので、できるだけそっとしておくようにしましょう。オッセオインテグレーションがどのくらいで完了するのか、というのは骨の状態、インプラントの治療法など個々に違いがあるため、歯科医師の指示があるまでは、その部分で噛んだり、不必要にいじったりするようなことは避けましょう。