吉岡歯科医院のインプラント技術

サイナスリフト

上顎洞挙上術(サイナスリフト)

サイナスリフト症例

当院では、5ミリの骨があれば埋入可能なエンドポアインプラントも採用していますので、サイナスリフト(上顎洞底挙上術)を行う必要頻度は他のインプラント治療を行う歯科医院よりは少ないかもしれません。 当院において通常のインプラント手術は1時間以内で簡単に終了します。横を向いて埋まっている親知らずを抜くより簡単な手術です。

しかし極端に骨量が少なく、皮質骨しかないような場合や5ミリの骨があっても骨質が柔らかい場合や、歯軋りやくいしばりがある場合はソケットリフトも成功しませんので、 私が嘱託医をしている中部労災病院にて全身麻酔下で腸骨移植によるサイナスリフト(上顎洞底挙上術)を行います。

右上部にインプラントを計画したのですが骨の厚みは1ミリしかありません。


デンタスキャンで見てみても骨はぺらぺらです。このままではインプラントを植立することはできません。


このように、中は大きな空洞です。ここに、このままインプラントを埋めても、骨がないのでくっつきません。そこで、上顎洞底を挙上した空洞の部分に腸骨から採取した骨髄を入れます。
骨は3~4ヶ月で安定した骨になります。


腸骨は腰の骨です。骨にマンホールの蓋を開けるように、切り抜きます。切り抜いた骨は、また蓋を戻すように元の場所に戻します。
骨は外側は堅いのですが、移植に最適なのは骨の内部の柔らかく骨を作る能力がある骨髄の部分です。口腔内から皮質骨を採取しても、後からの吸収が多く安定した骨を作ることは困難です。
メロンをスプーンでくり抜くように、穴をい開けた中から骨髄を掻きとってきます。


採取した骨髄です。今回は片側だけのサイナスリフトなのでこのくらい採取できれば充分です。


腸骨を採取した腰はこのように縫合されます。傷は4センチくらいです。痕はあまり目立ちません。
下の写真は私が中部労災病院の手術室で、執刀医として手術を行っている写真です。


私がウインドウを開け、採取した骨を挙上した上顎洞へ入れているところです。
手術には腸骨の採取に2名、頭部に3名、その他に麻酔科医師、計6人の医師と2名の看護士が最低限必要となります。

次に、下顎の症例です。


下顎でも骨量が少なく、下顎管が近くインプラントを埋めることができない場合は腸骨を移植します。チタンのメッシュで移植骨を固定します。

インプラント手術自体は決して難しい手術ではありません。しかし、インプラント手術をするために充分な骨量がない場合におこなわれる、サイナスリフトや骨採取および骨移植などの骨環境を整える手術は、 理想的な結果を得るためには、かなり大掛かりなことになります。しかし、インプラント手術を理想的に行うためには、中途半端なサイナスリフトでは安定した結果を得ることはできません。

以前はインプラント手術は空気も無菌コントロールされた手術室で行うべきであるという意見もありましたが、現在の考え方としては、通常のインプラント手術については通常の診療室の環境で問題ないと証明されています。インプラントの成功率に差がありませんし、感染の頻度も関係ないようです。これは過去に論文で証明されていますし、ニューヨーク大学などでも通常の診療室でインプラント埋入手術が行われています。

これは口腔内環境自体が消毒しても無菌化できないからです。口腔内はいくら消毒しても不潔環境として扱います。しかし、腸骨などの口腔外からの骨採取の場合には清潔環境の扱いになります。 その場合にはこのように麻酔科医師や複数の歯科医師、清潔と不潔の看護士などの充分なスタッフと清潔な設備・器具機械が整った手術室の環境で行われる必要があります。

通常の歯科医院でのサイナスリフト手術は簡単で手軽そうに感じますが、充分な骨ができなかったり、移植材料、麻酔方法、その他いろいろな点でリスクが高いと考えています。

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