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    インプラントを骨に埋めてから、骨との強固な結合を得る為には、上顎では6か月、下顎では3か月程度かかります。しかし、インプラント治療が必要な患者さんの多くは歯の欠損に伴い顎の位置が狂っています。また噛み合わせの高さが低下している場合も多く、顎関節の状態が悪く、それを正常な状態に治す為には1年以上かかることも珍しくありません。顎位置に問題が無い症例であれば、治療期間は短期間になります。しかし、抜歯の有無、骨の有無によっても大きく異なります。また、サイナスリフトやGBRなどの骨を造る処置を行った場合、骨が安定する迄には1年以上の期間が必要です。また顎関節の状態が、長い期間の顎位置の状態に問題がある場合は、仮歯で噛めるようにした後に、顎の位置が正常な方向に向かい変化をし続けますので、変化の状態が無くなった、安定した状態を確保してから最終補綴を行いますのでトータルでは3年程度の治療期間が必要になる場合もあります。治療の終了が早いことが良い訳ではありません。顎の位置が安定してから最終上部構造の人工歯部分を作製しないと、後から噛み合わせが狂って噛めなくなります。仮歯で顎の位置を安定させることが重要なのです。

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