歯科コラム

インプラントは歯を失った場合に、チタン製の人工歯根を埋めて歯をかぶせる治療法ですが、歯を失ったところに仮歯を入れてもらえるのか、気になる人も多いことでしょう。吉岡歯科でも患者様から、このような質問を多くいただきます。そこで、今回はインプラントをした後に仮歯は入れられるのか、またどのような仮歯が使用されるのか、ということについて詳しくご紹介していきたいと思います。

インプラントを埋めてもすぐに最終的な歯は入らない

インプラントを埋めてもすぐに最終的な歯は入らない

インプラントは天然歯のように噛める、他の歯にダメージを加えることなく独立して歯を入れることができる、というような多くの利点を兼ね備えていますが、やはり欠点もあります。その欠点の中でも大きなものとして挙げられるのが、「最終的な歯が入るのに期間を要する」ということです。他の治療法と比較してみると、例えばブリッジの場合、治療開始から最短で2週間ほどで入れることができますし、入れ歯の場合だと最短で三週間ほどで完成させることができます。ところが、インプラントの場合だとそうはいきません。

インプラントを埋めて最終的な歯を入れるためには、インプラントを埋め込んでから少なくとも3ヶ月くらいはかかります。上顎のように骨の密度が低い場所に埋める場合には6ヶ月ほどかかることもありますし、骨が足りずに骨を増やす手術をした場合にはさらに数ヶ月を要することもあります。

なぜこのように期間がかかってしまうのか、これはインプラントが骨にしっかりと結合する必要があるからで、この結合のためにはある程度の期間が必要となってしまうからなのです。

インプラントで仮歯を入れる場合・入れない場合

インプラントを埋めた後被せ物が入るまでに数ヶ月以上を要するといっても、その間ずっと歯がないまま過ごさなければならない、ということはありません。特に、前歯だと歯がないままでは社会生活を送る上で大変不便ですし、奥歯であっても前方の歯の場合だと、笑うと見えて困ってしまうことでしょう。接客業の方にとっては、歯がない状態というのは仕事においても大きな支障となってしまうため、何らかの方法で仮歯を入れる事になります。

しかし、仮歯はご本人が「とくに必要ない」という場合には入れない場合もあります。奥歯のように他人からは見えない場合、前歯でもご本人が気にならない場合には、仮歯を入れないほうがインプラントに無駄な刺激を与える心配がないので、インプラントと骨との結合に不安があるようなケースなどでは仮歯を入れないほうが好ましいと言えます。

基本的にインプラントの仮歯は「噛む」ためのものではなく、見た目の回復を目的として入れられます。そのため、仮歯を入れたとしても、その部分で物を噛むのは通常避けなければなりません。もし仮歯の部分で噛んでしまうと、仮歯が外れてしまう可能性がありますし、何よりもインプラントに異常な力をかけてしまい、骨との結合がうまくいかなくなる可能性があります。

インプラントの仮歯って具体的にどんなもの?

インプラントの仮歯って具体的にどんなもの?

仮歯と言っても、インプラントの仮歯はお口の状態、周囲の歯の状態によっても変わってきます。どのような仮歯になるかというのは、患者さんのお口の状態を実際に見てからでないとわかりませんので、どのような仮歯が患者さんにとってベストなのか、よく話し合った上で決定していきます。一般的にインプラントの仮歯というのは次のようなタイプがあります。

■ベニヤのような仮歯を両隣の歯にくっつける

これは1、2本くらいの少数の歯が欠損している場合によく行われます。歯の形をした薄いレジン(歯科用プラスチック)を両隣の歯に透明な接着剤でしっかりと固定します。簡単で短時間で作ることができますが、くっつける歯がセラミックの場合には外れやすいことがあります。

■隣の歯の仮歯と一体にしてくっつける

抜けた歯の隣の被せ物が古いというような理由でやり直しをする場合、その被せ物を外し、そこに仮歯をかぶせて欠損部までひさしのように伸ばす、もしくは欠損部の両隣の被せ物をやり直す場合には、ブリッジのような一体型の仮歯にすることで、欠損した部分の見た目を回復することができます。この場合は比較的しっかりと固定されます。

■一時的な入れ歯を作って入れる

欠損している歯が多いケースでは、仮歯を接着剤で両隣にくっつける方法ではすぐに外れてしまいます。そのような場合には、インプラントの被せ物ができるまでの間だけ使用する入れ歯を作って、見た目の回復を図る場合もあります。

■もともとの入れ歯を利用する

もともと歯がない場所に入れ歯を使用していたケースでは、古い入れ歯を調整して仮歯として使うこともあります。

このように、インプラントの仮歯というのはその人のお口の状況に一番合った方法で作られます。中にはどうしてもすぐに仮歯が入れられないケースもありますが、なるべく最良の方法で対処していきます。

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