歯科コラム

インプラントは歯を失った場合に、チタン製の人工歯根をあごの骨に埋め込んで、その上に人工歯を被せる治療法です。そのため、インプラントを埋める骨の高さや幅がある程度ないと、インプラントを埋めることができません。もしくはたとえ無理やり骨のないところに埋め込んだとしても、土が足りない部分に木を植えても安定しないように、すぐに抜け落ちてしまいます。しかし、骨が足りないからといってあきらめる必要はありません。骨が足りない場合でもインプラント手術が行えるようにする方法というのがいくつかあります。どんな方法があるのか、見ていきましょう。

インプラントする場合に骨が足りない時はあきらめる?

インプラントする場合に骨が足りない時はあきらめる?

かつては骨の量や幅、高さが足りないと「インプラントは無理ですね」と断られるのが一般的でした。しかし現在では数々のテクニックにより、骨が足りなくてもインプラントができるようになってきました。しかし、そのようなテクニックを身につけていない歯科医師の場合には今でも「うちではインプラントはできません」と断られることがあります。吉岡歯科医院では、様々な方法を駆使し、骨量の足りない、通常ではインプラント手術が困難とみなされ、断られるようなケースでもインプラント手術を可能にしています。そのため、遠方からも多くの患者さんがいらっしゃっています。「骨が足りない」とインプラントをあきらめていた人でも、実際にできるケースというのは多くありますので、是非一度ご相談いただけたらと思います。

インプラントするのに骨が足りない場合の「補助手術」

インプラントをするのに骨が足りない場合に行われるテクニックとして、骨の量を増やす「補助手術」というのがあります。補助手術には次のようなものがあります。

■GBR法(骨再生誘導法)

インプラントの周囲の骨が不足している場合によく行われる治療法です。骨が不足している部分に患者様ご自身の骨や人工骨を混ぜた補填剤を入れ、その周囲をメンブレンと呼ばれる特殊な膜で覆うことにより、骨の再生を誘導していきます。術前に行う場合、術中に行う場合があり、骨ができるまで約4ヵ月から半年くらいかかります。

■ソケットリフト(上顎洞挙上術)

ソケットリフトというのは、上の奥歯にインプラントをしたいときに、骨の高さが足りない場合によく行われる補助手術です。上の奥歯の上方には「上顎洞」と呼ばれる鼻腔からつながる大きな空洞があります。歯が抜けた後は骨が痩せてしまい、上の奥歯の場合、そのままインプラントをしようとすると上顎洞にインプラントが突き抜けてしまうことがあります。ソケットリフトはそんな問題を解決するために、インプラントを埋め込むときに上顎洞の底の粘膜を突き破らないように一緒に持ち上げ、それによってできた空間に骨を移植するなどして骨を増やします。上の奥歯のインプラントにおいては、7割がこの手術なしにはできません。インプラント埋め込みと同時に行いますので、だいたい4ヶ月で噛めるようになります。

■サイナスリフト(上顎洞挙上術)

これはソケットリフトで対応できないような、さらに骨の高さが少ないケース、そして複数の歯のインプラントが必要な広範囲で骨を増やす必要があるケースで行われます。上顎洞の横から穴を開けて、上顎洞の粘膜を挙上し、その空間に患者さん自身の骨や人工骨などを補填剤として入れて骨を増やしていきます。こちらの手術はインプラント手術の半年前くらいに行い、骨がしっかりできたらインプラント手術を行う、という流れになります。

■ブロックボーングラフト

大きく骨が足りない場合に行われる補助手術で、下の親知らずの部分や、下の前歯の下の部分のようなたっぷり骨がある部分から、塊で骨を採取し、骨を増やしたい部分に移植します。この手術はインプラント手術を行う4〜6ヶ月前に行い、骨がしっかりとできたのを確認したのちにインプラント手術が行われます。

なぜ骨がなくなっていってしまうのか?

なぜ骨がなくなっていってしまうのか?

もともと豊富にあった骨がなぜなくなってしまうのでしょうか?一番大きく骨を失ってしまう原因として、歯周病が挙げられます。歯周病は歯を支えている骨が失われてしまう病気ですので、歯周病で歯を失った場合、かなり骨がなくなってしまいます。そのため歯周病で歯を失った場合というのは、インプラントを行う場合にもっともシビアになると言えます。

また、歯周病以外で歯を失った場合でも、歯を抜いた後というのは骨がだんだんとやせていってしまいます。これはある程度仕方のないことなのですが、抜いた部分を放置していたり、合わない入れ歯を入れていると余計に骨が減るスピードが速くなります。

もし骨が吸収してなくなったとしても、上で挙げた補助手術で対応できる場合も多くあります。しかし、できるなら費用の面、期間の面などを考えても余計な手術は避けたいものです。ですから、歯を失った場合、もしくは失うことになった場合、できる限り早めにインプラントをするのがベストだと言えるでしょう。

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