歯科コラム

インプラントは基本的に自由診療のため、その費用は歯科医院により大きく相違があります。激安からびっくりするほど高額まで、歯科医院によりバラつきがあるのはなぜでしょうか。インプラントの原価を含めた、インプラントの価格事情をお話しします。

インプラント治療費の価格設定とは

インプラント治療費の価格設定とは

インプラント治療を選択肢として考えた時、まず気になるのが治療費です。国が治療費を定めた保険治療と異なり、インプラントは基本的に自費治療のため、歯科医院が治療費を決めて価格設定します。

この価格設定ですが、歯科医院によりかなり違いがあります。インターネットで少し調べただけで「激安1本7万円」といったものから、50万を超えるかなり高額なものまで実に様々です。

これほど大幅に違いがあることから、患者様にとってはなぜこんなに治療費が違うのかと疑問に思うことでしょう。患者様側とすれば、やはり少しでも安く費用を抑えることができるほうがありがたい、と思うのが本音だと思います。

どの商品もそうですが、ものを売る側は利益を得なければ商売の意味がありません。ものには原価があり、そこに上乗せをして売り、その差額が利益となります。インプラントも同じで、インプラント体の原価に対し、歯科医院が患者様に提供する治療費を決めます。

今国内の歯科医院で使われているインプラントメーカーは、ヨーロッパなど海外製を中心に、国内の有名メーカーや症例数の多いものがほとんどですだいたい原価の5~6倍がインプラントの治療費と言われており、ヨーロッパ製のものは原価が2~5万円のものが多く、そこから価格が設定されます。

またインプラントの上に装着する上部構造(被せ物)は、セラミックやメタルボンドなどが一般的ですが、材料費はおよそ2万ほどであり、インプラント体と併せた原価はおよそ4~7万くらいと言われています。

そこから利益を得るために5~6倍の価格設定がなされているようです。治療費の内訳として、インプラント手術代や検査代、衛生管理に必要な費用、人件費などが含まれている場合が多いようです。ただし歯科医院により、CT撮影や骨移植などが治療費に含まれていない場合があるため、インプラント治療費に何が含まれているのか、確認することが大切です。


激安に注意が必要な理由とは

高額な費用は負担が大きいから、少しでも治療費を安く抑えるために、安い価格でインプラント治療を受けることが出来ることはとても魅力的でしょう。しかし、インプラント1本7万円などといった激安の広告の裏には注意が必要です。上記の価格設定から考えると、激安インプラントの裏側には何かしら問題があると考えていいでしょう。激安を謳っている場合、まずメーカーが問題です。激安のものは名が知られていない、実績の乏しいメーカーや、海外の粗悪品などが使われている可能性が高いでしょう。このため後になって色々な不具合が出てくることが考えられます。素材も、人体への親和性を考えたチタン以外のものが含まれている可能性もあります。またインプラント体のみの価格であり、手術代や各種検査代は別途必要など、いざ支払いの時になるとびっくりするほど高い治療費を請求されてしまうこともあります。
そして激安インプラントを謳っている歯科医院は、薄利多売の精神で儲け、メンテナンスの案内などを行わないなど、その後の責任を持たない場合がほとんどです。最悪の場合、インプラントが脱落しても、骨の状態が悪く再インプラントも不可能になる可能性もあります。これはまさに、安物買いの銭失いと言うことわざそのものです。またセミナーや勉強会にもたいして参加せず、技術向上に対して無関心でもあります。安くインプラントを提供している歯科医院全てがそうではありませんが、激安を謳っている歯科医院には注意が必要です。


高額過ぎるゆえ、インプラント治療そのものが敬遠されてしまう可能性とは

高額過ぎるゆえ、インプラント治療そのものが敬遠されてしまう可能性とは

インプラント治療費の相場は一般的に30~45万くらいと言われています。前歯と奥歯でも価格が変わってくること、また都市部と郊外でも差があり、都市部のほうが高く設定されているところが多いなど、地域性などでも変わってきます。先に述べたように、インプラントの原価から考えた価格設定から考えると、この治療費は妥当なものと考えられます。また勉強熱心な歯科医院は、各種セミナー参加や勉強会に積極的に参加します。そのための投資費用がインプラント治療費に反映されていることもあります。

しかしそれ以上に高額になると、患者様にとって経済的負担が大変大きなものになります。インプラントは、保険の入れ歯やブリッジとは違い、天然歯に近い自然な噛み心地や他の歯に影響を与えないこと、そして審美面に優れていることから、とても良い治療法と言えます。しかしあまりにも高額な治療費を提示されてしまうと「こんな値段はとても無理」とインプラント治療そのものが敬遠されるでしょう。

インプラントは医療であり、美容ではありません。過度なサービスや、ホテルのような豪華な設備などは真の付加価値ではないように思えます、患者様の口腔内の問題を治すためにはこれらの費用は治療の中に含まれなくても問題ないのではないでしょうか。インプラント治療における真の付加価値とは、保険治療にはない噛み心地など、歯科医療に関するものであるべきだと考えられます。インプラントは一部の症例を除き自費治療のため、どうしても高額費用のために選択を迷ってしまいます。それでも患者様が「この価格ならインプラントをやってみてもいいのじゃないか」と思えるような付加価値と価格設定であることが、インプラントをより身近な治療法として捉えることができるでしょう。


よく調べて、満足のいく治療を受けることが大切

このように、インプラント治療における原価との関わりや、その内訳などについてお話ししました。今はどの歯科医院でも治療費がオープンになっています。後から後悔しないよう良く調べて、ご自身が満足のいく治療が受けられる歯科医院を選ぶようにして下さい。

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