歯科コラム

インプラントは、自分の顎の骨に直接埋め込むため、噛んだ刺激が直接骨に伝わり、最も自然な噛み心地を実現できる治療法だと言えるでしょう。他の治療法では得られれないこの「自分の歯のような噛みごこち」がインプラントの醍醐味ですが、実はインプラントは他の歯や骨にとっても負担のかからない、とても優しい治療法だということをご存じですか?

インプラントの最大の利点は他の歯に負担がかからないこと

インプラントの最大の利点は他の歯に負担がかからないこと

インプラントは他の治療法と違い、それ単独で独立して治療をすることが可能です。これはどういうことかというと、実は歯を補う他の治療法であるブリッジや入れ歯(総入れ歯を除く)では、それ単独で治療を行うことはできません。つまりこれらの装置は必ず周囲の歯の助けを借りて入れることになります。そのため噛むたびに他の歯に余計な力をかけてしまうことになってしまうのです。インプラントは単独で機能させることができるため、他の歯に負担をかけないところが非常に大きなメリットの一つと言えます。

インプラントは骨にとっても好都合

インプラントは骨も良い状態でキープすることができます。通常歯を抜いた後にそのまま放置しておくと、刺激を受けない骨はだんだんと痩せてしまい、それに伴い歯茎も痩せていってしまいます。入れ歯の場合やブリッジの場合も同様のことが起こってきます。ところが、インプラントの場合は、天然の歯のように、人工歯根が骨の中に直接埋まって、噛むたびに刺激を受けていますので、骨が痩せてしまうということがありません。一度痩せてしまった骨というのは自然に元に戻ることは決してありませんので、歯が抜けた後にインプラントをするというのは、そういった意味でも非常に好都合なのです。

インプラント以外の治療法はどのように周囲の歯をダメにしてしまうか

インプラント以外の治療法はどのように周囲の歯をダメにしてしまうか

歯を失った場合のインプラント以外の治療法であるブリッジや入れ歯は、どのように周囲の歯をダメにしていってしまうのでしょうか。一つずつ見ていきましょう。

■ブリッジ

ブリッジは失われた歯の両隣の歯を削り、その部分に、歯を失った部分を真ん中にして両側の歯に繋がった冠を被せる治療法です。ブリッジの大きな欠点として、「健康な歯を大きく削らなければならない」ということが挙げられます。ブリッジの場合には、被せないといけないので、たとえ健康な歯であっても大量に削らなければ入れることができないのです。

歯というのは最表層をエナメル質という硬い層が覆っています。このエナメル質のおかげで、歯はしっかりと守られているわけですが、ブリッジを入れる場合には、残念ながらエナメル質は失われてしまいます。エナメル質の内部にある象牙質は虫歯に対する抵抗性が弱いため、ブリッジをしていても、数年経つと、高い頻度で虫歯が内部にできてしまいます。また、ブリッジは失われた歯にかかるべき力を両隣の歯が負担するため、その分歯に余計な力がかかってしまい、そういった意味でも歯を弱くしてしまう原因になります。

■入れ歯

入れ歯には大きく分けて部分入れ歯と総入れ歯があります。総入れ歯は歯茎に吸着力でくっついていますが、部分入れ歯の場合は、周囲の歯の助けを借りて、その部分に固定させることになります。一番オーソドックスな形の保険の部分入れ歯だと、歯がない部分にプラスチックの人工歯が入り、それを両隣にある歯に金具で引っ掛けて固定します。まず歯に金具がかかることで、その部分に歯垢がたまりやすくなり、そこから虫歯や歯周病が発症・進行しやすくなります。そして、噛むたびに、隣の歯に揺さぶりの力がかかってしまうため、過剰な負担となってしまい、歯周病が悪化しやすくなります。

このように、ブリッジと入れ歯というのは、周囲の歯にかかる負担が大きいため、だんだんと周囲の歯もダメになって次々に歯を失ってしまいやすいのです。

インプラントを長く持たせるために注意したいこと

インプラントは独立して入れることができるので、他の歯に負担をかけず、それゆえ最も他の歯を健康に保ちやすく、次々に歯を失うという負のスパイラルを起こしにくい治療法であるといえます。ただし、インプラントを入れさえすれば、放っておいても大丈夫というわけではありません。インプラントはあごの骨の中に埋め込まれている、言ってみれば「生体の一部」になっています。それゆえ、細菌感染をおこさないよう、他の治療法に比べて、より念入りなお手入れが必要になってきます。

また、噛み合わせを良い状態に保つことも重要です。天然の歯は、噛むと通常、少し沈み込みます。これは歯根の周囲にある「歯根膜」と呼ばれるクッションがあるためです。この歯根膜のクッションは、過剰な力がかかってもその力を緩和してくれています。しかし、インプラントにはこの歯根膜がありませんので、強い力がかかると、そのまま骨にダメージを与えてしまいます。噛み合わせというのは噛んでいるうちにだんだんとすり減ってきますが、天然歯の場合、セラミックの場合、銀歯の場合、それぞれにおいて磨り減り方にも違いがあります。そのため時々噛み合わせの高さをチェックして、インプラント部に異常な力がかからないようにしていく必要があります。

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